絵本シリーズでは、会議のテーマはわたしたちの日常生活に密着した「森」「ゴミ」「クルマ」「エネルギー」「食」「海・川」「生物」の7つです。最初は、会議の前にお弁当を広げた際に「日本のタヌキのワリバシがアマゾンのジャングルを破壊している」とブラジルのワニが非難をしたことから「森」について話し合いがはじまります。次は、散らかったお弁当の包み紙やドリンクの空き缶を見た動物たちが、アメリカと日本の大量消費と使い捨ての習慣を批判しゴミ問題解決のために意見をかわします。そして、会議の休憩時間に飲み物を買うために自動車を使ったワシへと非難が集中する中、自動車による環境破壊へとテーマは移行します。このように、動物たちのある振る舞いをきっかけに、自然に次のテーマへと移行する構造となっています。そして、最後のテーマ「地球の未来」では自分たちの「生存」のために、人間の子どもたちといっしょに考え、行動することを決断していくのです。
司会役のドイツのハリネズミ、ハリィが開会の挨拶をしようとする間もなく、それぞれお弁当を広げはじめた 動物たち。寿司弁当のワリバシを見たブラジルのワニが「アマゾンのジャングルが破壊されているのはこのワ リバシのせいだ!」とつめよったことをきっかけに、「使い捨て」をめぐっての激しい議論が展開します。ワ リバシの使い捨ては「もったいない」と、インドのトラとケニアのゾウも日本のタヌキを非難し、アフリカの 砂漠化もワリバシのせいだと言い出す始末。「ワリバシは日本の習慣なのに」と困惑するタヌキのかたわらで、 アメリカのワシは使い捨てのファストフードの容器の便利さを力説します。イギリスのウサギは森林の減少が 地球温暖化の原因だと説明し森林破壊の深刻さをデータで示しますが、本当にブラジルのジャングルの減少は 日本のワリバシのせいなのでしょうか? 動物たちは話し合いをしているうちに、ワリバシに対する誤解や勘 違いに気づいていくのです。
お弁当を食べ終わった動物たちのまわりには、寿司の箱やドリンクのアルミ缶、ペットボトル、ハンバーガー の包み紙などたくさんのゴミが散乱しています。ドイツのハリネズミの「ゴミを出しすぎる。アルミ缶を捨て るのは資源の無駄遣い」との非難に対し、「リサイクルすればいいじゃないか」と開き直るアメリカのワシ。 ところが、「アルミ缶のリサイクルにも電気が必要」とのイギリスのウサギの説明を聞いて、ブラジルのワニ は「電力を作るためにアマゾンのジャングルが犠牲になっている」と怒ります。またもや動物たちの非難のま なざしにさらされる日本タヌキ。そこで、動物たちは、ゴミをださずにすむさまざまな提案をはじめます。瓶 のリユースを勧めるケニアのゾウや、「ドイツではマイポット持参が当たりまえ」と説くハリネズミに対し、 日本のタヌキは自動販売機の便利さを力説します。するとアメリカのワシが、ゴミをださないためのすばらし いものを発明したようです。
動物たちがお弁当のゴミを片づけている間にコーラを買いにでたアメリカのワシは、なんと自動車で戻ってき ました。これに対し動物たちは非難ごうごうです。ワシが大好きな大きな自動車に乗ることで、二酸化炭素が 排出されそれが地球温暖化につながり、地球上で近年生じている洪水や砂漠化の原因となっていることをイギ リスのウサギが説明します。事態の深刻さをやっと理解し、しょげかえるワシに対し「車に乗らずに歩こう」 と提案するインドのトラとケニアのゾウ。一方で公共交通を見直したドイツの実例を紹介するハリネズミや、 技術での解決を提案するタヌキですが、ワシはどうしても大きいクルマに乗りたい様子。そんなワシに、トラ が突拍子もないアイディアをだしてきたのでした。
木枯らしの舞う寒い森からハリネズミの家へと移動した動物たち。ブレーカーを落とし家中のコンセントを抜 いていたハリネズミにその理由を尋ねたアメリカのワシと日本のタヌキは、待機電力の説明をうけて、びっく りしてしまいます。「もっと照明を明るく!」「暖房ももっと温かく!」と頼むワシとタヌキに、「ぜいたくを 言うな」といましめるインドのトラとゾウ。ハリネズミも「エネルギーを節約しよう」とさとします。ブラジ ルのワニとケニアのゾウは、「地球の限りある資源を世界の一部の国々だけが大量消費していて、貧しい国で は電気さえ使われていない」と、エネルギー格差に怒りをぶつけます。これに対し、ハリネズミとタヌキは、ソー ラーシステムや風力発電などの新しいエネルギーの可能性に触れて未来への希望を語るのですが……
お腹をすかせた動物たちに、ハリネズミがふるまった手料理はエビのたっぷり入ったトマトソースパスタ。大 好きなエビにかぶりつくタヌキに「日本が世界のエビを食いつくす」とイヤミを言うブラジルのワニ。「エビ は養殖すればいい」と反論するタヌキですが、実はその養殖が環境破壊の原因になっていたのです。産地や季 節を問わずにいつでもおいしいものを食べたいと主張するタヌキやアメリカのワシに対し、動物たちは、日本 の食糧自給率の低さやマグロの空輸などのフードマイレージの高さを指摘します。ケニアのゾウは地産地消を すすめ、旬の野菜を食べることを勧めます。冬のドイツでトマトを食べることに大きな環境負荷がかかってい ることも指摘されたハリネズミもうつむいてしまいます。さらに、食べきれなくてパスタを残したタヌキに対 し「食糧を無駄にするな!」とまたもやブラジルのワニの厳しい批判が。ダイエットをしているハリネズミの ドイツも食糧には恵まれている数少ない国。世界のほとんどで「飢え」があることをイギリスのウサギが説明 するのですが、誰でもおいしいものは大好きです。それではいったいどうすればいいのでしょうか?
韓国の珍島犬キィヌは、「動物かんきょう会議」に参加するために大海原でボートをこいでいる途中で、漁に 使用する網にからまって苦しんでいるアザラシの少女アーシィを助けます。北の海で生きてきた彼女の親兄弟 と友人たちは、原因不明の病気でみな死んでしまっていたのでした。なんとか無事にドイツの森のハリネズミ の家にたどりついたキィヌとアーシィ。おりしも夕食の後かたづけのまっただ中、食器用洗剤を思う存分に使 い、水に全て流してしまうという動物たちの態度にアーシィは驚きます。 家庭から流された洗剤は川に入り最後に行き着く所は海。海には境界はなく全てつながっているため、汚染は 世界中の海に広がり、海の生き物たちの命と生活を脅かすのだと訴えるアーシィ。これまで、海の生き物たち の環境と自分たちの日常生活の関連など考えたこともなかった、陸の動物たちの反応は?
環境問題について話し合おうと、世界の各地からドイツの森に集まった動物たち。実は、集まったすべての動 物たちには、帰る家がなかったのです。日本のタヌキは、ゴルフ場などのリゾート移設のためにすみかが奪われ、 ブラジルのワニも、ワニ皮目当てで狙われているのでアマゾンのジャングルには帰りたくないとのこと。ケニ アのゾウは、砂漠化が進む故郷で飢え死にする危機感と象牙の密猟者に怯えています。インドのトラは森林伐 採のためにすみかを追われ毛皮目当ての密猟の犠牲となり、もはや絶滅の危機にあるのです。アメリカのワシ は、森林伐採と食用の魚の農薬汚染、乱獲などのさまざまな理由で森には帰りたくないとのこと。イギリスの ウサギも、猟師に何度も狙われているので家には帰りたくないのです。動物たちはこれからいったいどうした らいいのでしょうか。
タヌキ日本代表 世界各国から非難の矢 あわやピンチ「もう、人間たちにはまかせておけないよ!」環境の危機を感じた動物たちは、世界各地からドイツの森に集まり会議を開きます。持参した弁当のワリバシを、いきなりブラジルのワニに非難された日本のタヌキ。アマゾンのジャングルの減少は、本当にワリバシが原因なのでしょうか?ワリバシをめぐって、動物たちのカンカンガクガクの議論が展開します。
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動物たちのまわりは、食いちらかしたゴミの山。動物たちがお弁当を食べ終えたあとは、ゴミだらけ。どうも日本のタヌキとアメリカのワシのせいらしい。大量消費の使い捨てが、非難の的になっても、ワシは、使い捨ての便利さを主張し「リサイクルでゴミ問題は解決する」と、うそぶきます。アルミ缶のリサイクルをめぐり、賛否両論とびかう中で、ゴミを減らすユニークなアイディアがでてきました!
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排ガスムンムン地球の大敵、わかっちゃいるけどやめられないクルマが大好きなアメリカのワシ。インドのトラやケニアのゾウから非難が集中します。クルマの排気ガスのせいで、地球温暖化がすすみ、それが地球の砂漠化という深刻な事態をまねいていたのです。とはいえ、いまさらクルマ無しの生活など考えられないワシとタヌキ。 いったいどうしたらいいのでしょうか?インドのトラが悟りの境地でひらめいた答えとは?
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エネルギーのムダづかい、節約すればそれで解決?ブレーカーは切ってあるし、プラグも全部抜いてあるドイツのハリネズミの家。いったいどうなっているの?未来は深刻なエネルギー不足。風力発電や太陽発電なども普及にまだまだ時間がかかりそう。そこでインドのトラが究極の解決策を提案するのですが・・・
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