2017年10月にインドネシア、ミャンマーそして日本の子ども・大人たちと「せかい!動物かんきょう会議 in 南伊豆」を開催しました。それに先立ち、伊豆ユネスコ自然学校にて合宿をしました。
私たちは朝の小林惠智さん(伊豆ユネスコ自然学校代表)のお話で、
『もったいない運動』をもっと日本から世界に発信することの大切さを学びました。
わたしたち日本の食料自給率は38%と低く、その大半を海外からの輸入に頼っています。しかし、その反面、食べ残し等によって1/4もの食料がゴミとして廃棄されています。
日本で廃棄される「食べ物」の総量は、世界の飢餓を救える総量以上であるそうです。
人間のために、牛や豚、鶏、魚などの動物たち、そして穀物や野菜などの生命が消費されています。わたしたちは、調理された食事を「おいしい」や「まずい」とは感じても、そこに「生命」を感じることはほとんどありません。人間の生命を持続させるために、犠牲となる生命があり、その1/4が無駄に廃棄されています。
食前の「いただきます」というの挨拶は、
「わたしの命のために、あなたの命をいただきます。そして、自分の命を生かします。あなたの命を無駄にはしません。」という感謝と誓いの言葉だということを学びました。
食育のテーマとして、オーガニックな食材、健康にいい食生活、地産地消などだけでなく、この『食のたべのこし』を「動物かんきょう会議」の第一のテーマとすることが必要だと再認識しました。そして、世界的視点にたって、この事実を子どもたちに伝えたい。自分ファーストの「食育」から、世界からお腹を空かせた人たちがいなくなる「食育」、生命が大切にされる「食育」について考えるきっかけを提案していきたい。提案していくと決めました。
(文:イアン)
伊豆ユネスコ自然学校の朝。邦さんが準備してくださった「禅の朝ごはん」
豆乳がゆ・根菜のきのこ汁・大根煮物・漬物
絵本シリーズ「動物かんきょう会議」 第5話「グルメが地球を滅ぼすの?」より
ここでまたもや口をはさんだDr.ラビ。
「コホン、ちなみにですね。日本では供給した食料の4分の1が無駄にされています。ハイ」
トラジーが身をのりだしてきました。
「それはほんとうかい? わしの国ではほとんどの仲間がいつも腹をすかしているというのに・・・ふむ」
「はいっ。世界では人口の約7分の1つまり10億人以上の人類が常に飢餓状態にあります。そして・・・」
もったいぶって深呼吸したDr.ラビ。
「なんと毎日、4万人ちかくが餓死しております・・・」
「・・・」動物たちはあまりのショックに声もでません。ワニールが声を震わせました。
「世の中狂ってるぞおっ・・・世界のほんの一部の連中がグルメブームとかいっては地球の食料を食いあらしてるせいだっ!」
日本教育新聞(2017年12月11日発行)の記事より
ドイツでの食肉産業の現実を伝えるZDFのドキュメント番組「家畜動物たちの日常」。痛みを伴う屠殺が法律で禁止されているドイツで、最新システムで運営する食肉工場にカメラが入ります。また、にわとり、七面鳥、豚や牛たちの日常と、動物たちの瞳に映る映像がわたしたちに問いかけます。
ドイツZDF ドキュメンタリー番組
「家畜動物たちの日常」
https://www.zdf.de/dokumentation/37-grad/unser-taeglich-tier-huehnchen-massenproduktion-in-100.html
Unser täglich Tier
Eine moderne Fleischfabrik schlachtet bis zu 22.000 Schweine oder 240.000 Hähnchen am Tag. 37 Grad blickte im Jahr 2014 hinter die Kulissen Fleischfabriken und gibt Einblicke in die Tierproduktion.
ドイツZDF ドキュメンタリー番組
「家畜動物たちのトランスポート」
https://www.zdf.de/dokumentation/37-grad/37-geheimsache-tiertransporte-100.html
Geheimsache Tiertransporte
Millionen Tiere werden jedes Jahr durch Europa transportiert, bis nach Nordafrika. Rinder und Schafe sind oft tage- oder wochenlang eingepfercht auf Lastwagen und Schiffen unterwegs.